白髪染めのデメリットとは?ヘナやトリートメントとのメリットも比較
白髪染めを使ってみたい方の中には「使いたいけどデメリットが気になる」という方も多いのではないでしょうか。
白髪が多い人でも一回で手軽に染められる白髪染めは、とてもメリットが大きいものです。
しかし何事においても、必ずデメリットが存在します。
使い始める前にデメリットを知っておくことで、より納得して安心して使うことができるでしょう。
この記事では、毛髪診断士である山田が、白髪染めのデメリットについて丁寧に解説していきます。
目次
白髪染めは実際どうなの?他の白髪染め商品との比較
白髪染めのデメリットについて解説する前に、「白髪染め」とはどういうものか正しく理解する必要があります。
白髪を染める商品には、大きく5つの種類があります。
白髪染め、ヘアカラー(おしゃれ染め)、ヘアマニキュア、ヘナ染め、白髪染めトリートメントのそれぞれの特徴やメリット、デメリットを以下の表にまとめました。
※こちらの表は横スクロールでご覧ください。
白髪染め |
ヘアカラー おしゃれ染め |
ヘアマニキュア |
ヘナ染め |
白髪染め |
|
---|---|---|---|---|---|
染まりやすさ |
〇 |
〇 |
〇 |
△ |
△ |
色持ち |
〇 |
〇 |
△ |
△ |
△ |
肌や髪への優しさ |
× |
× |
△ |
〇 |
〇 |
メリット |
・しっかり染まり、 |
・しっかり染まり、 ・全体的に色を |
・光の効果で |
・髪や頭皮に優しい ・ハリやコシが出る |
・髪や頭皮に優しい |
デメリット |
・ダメージが大きい ・アレルギーの |
・ダメージが大きい |
・しっかり染まらないことも ・色持ちする |
・染まるまでに ・自分で染めるのは |
・染まるまでに |
どんな人向け? |
白髪が多い人で |
白髪が少ない人 |
白髪が少ない人 |
化学染料が |
少しずつ |
白髪染めは染まりやすく色持ちが良いメリットがある一方、他の種類の商品と比べると、ダメージが大きいことやアレルギー症状が出る可能性などデメリットも存在することが分かりますね。
白髪染めを使う3つのメリット
ここからはまず、白髪染めを使うメリットを3つご紹介します。
【メリット1】一度でしっかり白髪を染められる
白髪を染めるときに白髪染めを使う最大のメリットは、一度でしっかりと白髪を染められる点です。
また、染料の薬剤が髪内部にまで浸透するため、色が定着しやすいメリットもあります。
【メリット2】市販の白髪染めなら安く済む
白髪染めのメリット2つ目は、コストパフォーマンスが高いことが挙げられます。
市販の白髪染め商品の場合、商品にもよりますが、500円以下~高くても1,000円以内で購入可能です。
安く手軽に白髪を染められるのは大きなメリットといえるでしょう。
【メリット3】自分が染めたいタイミングで染められる
少しずつ染めるタイプのヘナや白髪染めトリートメントと違い、白髪染めは一度で白髪を染めることができるため、自分で染めたいタイミングに合わせてしっかり髪色をケアできます。
美容院で染めてもらう場合は予約をして店まで足を運ぶ必要がありますが、セルフカラーなら近くのドラッグストアで白髪染めを買って、すぐに染めることができます。
白髪染めを使う5つのデメリット
ここからは反対に、白髪染めを使う場合の5つのデメリットを紹介します。
納得したうえで白髪染めを使うために、悪い部分についてもしっかり理解しておくと良いでしょう。
【デメリット1】髪の毛や地肌へのダメージが大きい
白髪染めが一度でしっかり染まるのは、永久染毛剤と呼ばれる薬剤が毛髪の内部に深く入り込み、髪の毛を黒く染めるからです。
1剤と2剤を混ぜることによって、髪表面のキューティクルを開いてメラニン色素を分解した上で、染毛剤が髪内部に浸透します。
その過程で髪を構成しているケラチンが破壊されたり、髪に残ったアルカリ成分が髪や頭皮にダメージを与えたりするため、白髪染めはダメージが大きいといわれています。
一度でしっかり染まるメリットを優先するならば、髪の毛や地肌の健康を犠牲にすることとなります。
【デメリット2】アレルギー症状が出る可能性がある
白髪染めを使う2つ目のデメリットは、人によってはアレルギー症状が出る可能性があるということです。
白髪染め商品の主成分に使われている「ジアミン」と呼ばれる染料は、アレルギー症状を起こすことがあります。
ジアミン染料の中でも特に「パラフェニレンジアミン」という成分がアレルギーを起こしやすいといわれています。
パラフェニレンジアミンは、白髪染めの2剤によって酸化されることで黒色や茶色に発色する効果を持っているため、多くの白髪染めに含まれているのです。
アレルギーは一度出てしまうと治りにくいため、白髪染めを使う前にはパッチテストを行ったうえで安全に使用することをおすすめします。
【デメリット3】全体の色を明るくすることはできない
3つ目のデメリットは、白髪染めでは髪全体の色を明るくすることはできないということです。
白髪染めはグレーカラーともいわれ、基本的には髪色を黒色や暗い茶色に染めるようにできています。
そのため、白い毛は暗く染まりますが、もともと黒い毛を明るく染める効果はありません。
さらに、白髪染めを使って髪の毛を一度暗めに染めてしまうと、次に明るい色にチェンジしようとした時に色が乗りづらいデメリットもあります。
【デメリット4】慣れていないと色ムラになることがある
4つ目のデメリットは、白髪染めを自宅で行う場合に、慣れていないと色ムラになってしまう可能性があるという点です。
自分で白髪染めをする場合、見えない部分や利き手ではない側の髪の毛を上手く染めることができず、変な色ムラが出てしまうことがあります。
根元が上手く染まらなかったり、明るい白髪染めで暗い色と明るい色のムラが出てしまったりするケースが多いようです。
根元から髪先まで均一に染料を伸ばすのが理想ですが、ただでさえプロではない素人が、見えない部分もキレイに染めようとするのは簡単なことではないと言えるでしょう。
【デメリット5】イメージと違う色になることがある
5つ目のデメリットは、イメージ通りの髪色にならないことがあるということです。
市販の白髪染めの場合、パッケージに色見本となるカラーが掲載されていますよね。
しかし、染料の量や放置時間によっては、思っていた色と違う仕上がりになってしまう可能性があります。
特に「思ったよりも暗くなってしまい、重いイメージになってしまった」という失敗例が多く聞かれます。
もともとは少し明るい髪色だったのに、白髪染めを続けることでどんどん黒色に近づいてしまうこともあります。
白髪染めのデメリットに対する対処方法
白髪染めの5つのデメリットを聞いて、もしかしたら不安に思ってしまう方もいるかもしれません。
そこで、それぞれのデメリットについての対処方法を解説していきます。
白髪染めの頻度を抑えて根元にだけ使う
白髪染めは化学染料を使って髪を染めるため、他のヘナや白髪染めトリートメントと比較するとダメージが大きめです。
そのため白髪染めを頻繁に使ってしまうと、髪に大きなダメージを与えかねません。
しかし、例えば2カ月に一回程度、伸びてきた根元にだけ使うなど、なるべく使用を最小限に抑える工夫をすれば、ダメージを少なくできます。
白髪染め後はトリートメントでしっかりケアする
一般的な白髪染めはアルカリカラー剤といい、白髪染めをした後に髪が「アルカリ性」になります。
そのため、キューティクルが開いて傷つきやすい状態になり、タンパク質はもちろん、染料も髪から流出しやすくなってしまいます。
白髪染めの後に濡れた髪をそのままにしておくと、染料もタンパク質もどんどん抜けていき、色持ちが悪くなるだけでなくダメージが蓄積されてしまうのです。
これを防ぐために、白髪染めをした後はしっかり髪を乾かしたうえでトリートメント剤を付けて、髪質を「弱酸性」に戻すようにしましょう。
洗い流さないトリートメントで髪の表面を保護してあげると効果的です。
ジアミンが入っていないタイプの白髪染めを検討する
頭の痒みや抜け毛にもつながる恐れがあるジアミンを避けたい場合は、ジアミンが入っていないタイプ(ノンジアミン)の白髪染めを検討すると良いでしょう。
ノンジアミンの白髪染めには、白髪染めトリートメントやヘナカラー、ヘアマニキュアなどがあります。
染まる効果は白髪染めよりもゆっくりになりますが、その分、髪や頭皮に与えるダメージを少なくすることができます。
ノンジアミンの商品については、こちらの記事もぜひご覧ください。
▶ノンジアミンの白髪染めカラートリートメント、ヘアマニュキュア、ヘナおすすめ15選
髪色全体を明るくしたい場合は、おしゃれ染めを検討する
白髪染めは、白髪を染める効果はあっても黒い毛を明るくする効果はありません。
白髪の数が少なめで、髪色全体を明るく染めながら白髪もカバーしたいという方は、白髪染めよりも普通のヘアカラー(おしゃれ染め)の方が向いているかもしれません。
白髪をカバーする効果は白髪染めには及びませんが、通常のヘアカラー剤を使えば、白髪を目立たなくした上で髪色全体を明るくすることができます。
それほど白髪が多くない方は、おしゃれ染めも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
不器用な人は少しずつ染めるタイプの白髪染めを検討する
髪全体をムラなく染めるのはコツが必要です。
さらに、一度ムラになってしまうと、美容室に行って染め直してもらうなどリカバリも大変です。
不器用な人は白髪染めではなく、白髪染めカラートリートメントなどの少しずつ染まるタイプの白髪染めがおすすめです。
例えば「KAMIKAカラートリートメント」は、白髪を少しずつ染めながら傷んだ髪のケアまでできるカラートリートメントです。
シャンプーの後に普通のトリートメント剤と同じように使えるため、不器用な方でも誰でも簡単に使えます。
髪の表面を着色するタイプなので、髪や頭皮へのダメージは少なく、使うほどに髪が色づきます。
白髪染めをしないという選択肢も
白髪染めは一度でしっかりと染めることができる分、髪や頭皮へのダメージが大きいなどのデメリットもあることを理解していただけたでしょうか。
ちろん白髪染めではない他のタイプの商品(白髪染めトリートメントやヘナカラーなど)も、メリットもあればデメリットもあります。
最近では「あえてグレイヘアを楽しむ」という女性も増えています。
白髪染めのデメリットが気になるという方は、白髪を染めない選択肢を考えてみるのも良いかもしれません。
グレイヘアについて詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご覧ください。
▶話題のグレイヘアの作り方!白髪を美しくエレガントに見せるヒミツは?
まとめ
今回は白髪染めのデメリットについて詳しく解説してきました。
白髪染めにはデメリットもありますが、「白髪をしっかりカバーしたい」「染めた色を長くキープしたい」「自分が染めたいタイミングに染めたい」という場合にはもっともおすすめの白髪染め商品です。
他のタイプの白髪染めのメリット・デメリットと比較しながら、自分にベストな商品を選んでいきましょう。