白髪染めはいつから始める?知っておきたい知識をまとめて紹介!
白髪染めをしたことがない、あるいはあまり経験がない方にとって、「いつから本格的に白髪染めを始める?」というのは大きな問題ではないでしょうか。
白髪染めというのは他人に聞きにくいデリケートな問題でもあり、一人で悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで今回は、白髪染めをいつから始めるかというタイミングをはじめ、これだけは知っておきたいという基本的な知識や役立つ情報をまとめてご紹介します!
白髪の多さ別の染め方もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
白髪染めを始める前に知っておこう!
今までのカラーリング(ファッションカラー)ではダメ? そもそも、白髪染めとカラーリングはどう違うの?など疑問があるかと思います。
まずは白髪染めとはどんなものなのかを知ったうえで、白髪染めを始めるタイミングについて考えてみましょう。
白髪染めってそもそもどんなもの?
まず、白髪染めに使う薬剤と手順についてご説明しましょう。
白髪染めの仕組み
白髪染めには、「アルカリ性酸化染毛剤」という薬剤を使用します(医薬部外品)。
アルカリ性酸化染毛剤は、1剤と2剤という2種類の薬剤で構成されています。
1剤にはパラフェニレンジアミン、トルエン-2.2-ジアミンなどの「酸化染料剤」と、アンモニア、モノエタノールなどの「アルカリ剤」が含まれています。
そして2剤は、過酸化水素水からできた「酸化剤」です。
これら2つの薬剤を混ぜると化学反応が起こり、白髪が染まります。
薬剤に続いて、白髪染めの仕組みを表にまとめてご紹介します。
①キューティクルを開く | 薬剤を塗り、髪の表面をおおっているキューティクルを開かせる。 |
②メラニン色素を分解 | 開いたキューティクルの間から薬剤が浸透し、髪の毛のメラニン色素を分解し、髪の色を脱色する。 |
③染毛料が浸透 | ②と同時に、髪を染める染料が髪の内部に入り込む。 |
④薬剤が反応を起こす | 2つの薬剤が「酸化重合」という反応を起こし、髪の内部にとどまる。 |
ちなみに、「面倒だから、最初から1剤と2剤を混ぜる」という使い方はNG。
2つの薬剤を混ぜて時間が経つと化学反応が進んで、効力が弱まってしまうのです。
白髪染めの仕組みについてご説明してきましたが、「髪を染めるという意味では、白髪染めもファッションカラーも同じだよね。どう違うの?」と思いませんか?
確かに白髪を染める方法としては、白髪染めやファッションカラー、さらに他にもヘアマニキュア、ブリーチなどいろいろな方法があります。
そこで、白髪染めと白髪染め以外の染毛方法はどう違うのかをみてみましょう。
白髪を染めるカラー剤はいろいろ!
髪を染めるヘアカラー剤にはたくさんの種類がありますが、大きくは白髪染めの仕組みでご紹介した「染毛剤」(医薬部外品)と、「染毛料」(化粧品)の2種類に分かれます。
以下に、流通されているヘアカラー剤の成分や特徴、用途をまとめました。
■ヘアカラーリング製品の種類
分類 | 酸化染毛剤 | 非酸化染毛剤 | 脱色剤 | 酸性染毛量 | 新規の染毛量 | 毛髪着色料 |
---|---|---|---|---|---|---|
通称 | ヘアカラー、ヘアダイ、白髪染め、おしゃれ染め | オハグロ式白髪染め | ヘアブリーチ、ヘアライトナー | ヘアマニュキア | カラーリンス、トリートメントカラー、ヘアマニュキア | カラースプレー、カラースティック |
働き | メラニン色素の脱色、染料の発色 | 染料の発色 | メラニン色素の脱色、染料の分解 | 染料の発色 | ||
特徴 | ・1回でしっかり染まる ・体質や肌の状態によってはかぶれることも ・髪のダメージが大きい |
・暗い色に染まりやすい ・パーマがかかりにくいことも |
・染色効果はない ・かぶれを起こしにくい ・髪のダメージが大きい |
・髪が傷みにくい ・アレルギーが起こりにくい ・汗や雨で色落ちすることも |
・カラーを明るくしにくい ・髪が傷みにくい ・使い続けることで効果が出る |
・髪のダメージがない ・持続性はなくシャンプーで落ちる |
色持ち | 約2ヶ月 | 約1ヶ月 | ━ | 約3~4週間 | 約1~2週間 | 1日 |
それぞれのヘアカラーリング剤の特徴について
酸化染毛剤
酸化染料が髪の内部に浸透し、内部で酸化して結びついてとどまります。
メラニンの脱色と同時に髪の染色もでき、髪色を明るくすることが可能です。
もっちりした泡が根元で密着し、根元から毛先までムラなく染まる泡のヘアカラーです。
仕上がりはしっとりなめらか。
非酸化染毛剤
薬剤に含まれた鉄イオンとポリフェノールという成分が、髪の内部で黒い色素を作り出し、髪が黒く染まります。
天然植物性染料を配合し、酸化染毛剤にかぶれやすい方も使えます。
チューブ式なので無駄なく使えます。
脱色剤
髪の色素(メラニン)の脱色、および染料を分解する力がありますが、髪を染める働きはありません。
髪を染める場合は、ブリーチ後にヘアカラーを入れる必要があります。
ムラなく塗れるくし形ノズル。
ダブルオイル処方でうるおいがアップし、さらにサンフラワーオイルのヘアマスクつきです。
酸性染毛料
代表的な製品はヘアマニキュアで、酸性染料が髪の内部に浸透して染まります。
椿オイルを配合し髪に優しい使い心地。放置時間5分でスピーディに仕上がります。
新規の染毛料
代表的な製品はカラーリンス、カラートリートメントで、使用するごとに少しずつ染料が髪の表面に蓄積し、髪が染まります。
髪のダメージをケアしながら、自然に髪をカラーリングするヘアカラートリートメントです。
毛髪着色料
髪に直接、顔料などの着色剤を塗り、一時的に色をつけます。
お出かけ前や気になった時に、サッと塗るだけのマスカラタイプの白髪隠し。
ヘナ
ミソハギ科の植物で、葉を乾燥させて粉にしたものを染料として使います。
ヘナにはローソンというオレンジ色の色素があり、それが髪のたんぱく質と結びついて着色するといわれています。
髪をより黒く染めるために、ヘナと他のハーブを組み合わせて使うこともあります。
ヘナについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ「白髪染めの「ヘナ(hena)」って本当にいいの?ヘナ染めのメリット/デメリット」もご覧くださいね!
白髪染めと、白髪染め以外の大きな違いは?
ここまでご紹介してきたように、白髪を染める方法はたくさんあります。
白髪染めの中にはいわゆるファッションカラー(おしゃれ染め)も含まれています。
白髪染めもファッションカラーも、髪を染める仕組みそのものは同じで、まず髪のメラニン色素を分解し、その後に染料を入れていきます。
では白髪染めとファッションカラーは、いったいどこが違うのでしょう?
結論から言うと、違うのは髪を脱色する力、そして染める力の兼ね合いです。
たとえばファッションカラーは、ほとんどの場合、髪の色を明るくすることが目的です。
そのため最初に髪のメラニン色素を抜き、その後で黒より明るい染料を入れていきます。
髪から黒さを抜くためには強いブリーチ力が必要ですが、色をつけるための染毛力はそれほど必要ではありません。
一方、白髪染めは白髪を目立たせなくするために、染料の含有量が多くしっかりした染毛力があるのが特徴です。
染まりにくい白髪と、染まりやすい黒髪の両方の色を合わせるための色味が用意されています。
白髪染めの場合もブリーチはしますが、髪色を暗めにするか明るめにするかで、必要なブリーチ力は変わってきます。
白髪染めとファッションカラーにはこのような違いがありますが、白髪がそれほど多くない段階なら、ファッションカラーでカモフラージュすることも可能です。
これについては、次で詳しくお話します。
ご紹介してきたように、白髪を染める方法にはいろいろな種類があります。
たくさんあると迷ってしまいますが、「白髪をしっかり染めたい」「なるべく髪へのダメージを少なくしたい」など、いろいろある中からニーズに合わせて方法を選べるのは嬉しいですよね。
白髪染めのタイミングは白髪の割合に合わせて考えよう
白髪染めとはどんなものなのかについてご紹介してきましたが、結局、どのタイミングで白髪染めをするべきでしょうか。
一言でいうなら、自分が気になった時、あるいは白髪の量で検討するのがおすすめです。
白髪染めを始める目安として、よく年齢が使われます。
実際、白髪が気になり始める人は30代半ばから後半にかけて増えると言われています。
しかし30代後半であっても、白髪の量は個人差がありますよね。
それに、どれくらいの量になったら白髪が気になるかも人それぞれ。
全員に合う基準はありません。
では、白髪の量に適した染め方をご紹介します。
白髪の割合が10%の場合
ブラッシングした時や髪をかき分けた時にちらっと見えたり、毛先は黒くて根元だけ白い髪が生えたりしている状態です。
おすすめの染め方① まだまだファッションカラーでOK
この程度なら本格的な白髪染めではなく、ファッションカラー(ヘアカラー)でまだ十分カバーできます。
全体的に暗めのカラーにするとかえって白髪が目立ってしまうので、明るめのカラーがいいでしょう。
おすすめの染め方② ハイライトを入れる
ところどころに明るめのカラーを使う「ハイライト」もおすすめ。
細かくハイライトを入れると、白髪が紛れ込んでぼかされ、視覚的に目立ちにくくなるのです。
おすすめの染め方③ ファッションカラー+スティックタイプ
全体をファッションカラーで明るめに染めて、白髪が気になる時だけスティックタイプの白髪染めを使うのも1つの方法です。
白髪の割合が30%の場合
髪の毛をかき上げたりしなくても、周囲から見て白髪がはっきりと認識できる状態です。
自分でわかりにくい時は、家族や友人に聞いてみてくださいね。
おすすめの染め方 ファッションカラーと白髪染めを併用
他人の目も気になってくるこの時期は、白髪染め(酸化染毛剤)とファッションカラーを合わせて使いましょう。
といっても、白髪染めとファッションカラーの薬剤を混ぜるのは×。
色の仕上がりが不安定になる恐れがありますし、安全面から見ても不安だからです。
どうするかというと、全体にファッションカラーをした後で、白髪染めをするというやり方をします。
先にファッションカラーをする理由は、白髪染めの方が暗く染まるから。
全体を暗くしてから、明るい色を出すのは難しいのです。
まずファッションカラーで全体を明るくしてから、白髪部分を暗めに染めていきましょう。
白髪の割合が50%以上の場合
白髪が目立ち、髪全体がグレーっぽく見える状態です。
おすすめの染め方 全体的に白髪染めを
白髪が全体の50%以上になったら、いよいよ本格的な白髪染めを。
初めて全体に白髪染めをする時は、自分が思っているより明るめの色も検討してみてください。
すでにお話したように、暗めの色を選ぶとかえって白髪が目立ってしまうことがあります。
しかし最初に暗い色で全体を染めた後、「もう少し明るくしたい」と思っても、明るい色で染め直すのは難しいのです。
実際に白髪染めを始めると、次はどれくらいの頻度で染めればいいのかが気になりますよね。
どれくらいの頻度が最適なのか、調べてみました。
白髪はどれくらいの間隔で染めればいい?
白髪を染める間隔も、白髪の割合によって最適な期間が違います。
10% 1.5ヶ月~2ヶ月
30~50% 1ヶ月
50%~ リタッチ(伸びてきたところだけ部分的に染め直すこと)を3週間に一度、全体染めを2ヶ月に一度
※あくまでも目安です。
白髪染めの頻度については、「みんなどのくらいの頻度で白髪を染めているの?ダメージを抑える方法をチェック!」でご紹介していますので、ぜひご覧くださいね。
白髪を増やさず、白髪染めの頻度を減らすには?
白髪を目立たせないためには定期的な染め直しが必要ですが、そこで気になるのが髪のダメージです。
できれば、きれいな髪色をキープしつつ白髪染めの回数を減らして、髪の健康を守りたいですね。
そこで白髪染めを少しでも長持ちさせるコツと、白髪を増やさず白髪染めの頻度を減らす方法についてご紹介します。
白髪染めを長持ちさせるコツ
カラーケア成分が入ったシャンプーで洗髪する
白髪染めが長持ちしない理由の1つは、洗浄力の強いシャンプーで洗髪することです。
白髪染め・ファッションカラーをした後の髪は、キューティクルが大きく開いている状態。
洗髪の度にそこから少しずつカラー剤が流れ出てしまうのですが、洗浄力の強いシャンプーでは落ち方がさらに大きくなります。
市販のシャンプーには洗浄力が強いタイプもあるため、白髪染め・ファッションカラーのカラーを長持ちさせたい場合は、色落ちや傷みを防ぐための成分が入ったシャンプーが安心です。
次はこれ以上、白髪を増やさないようにするための対策です。
白髪を増やさないために意識したいこと
髪の毛に黒い色をつけているのはメラニン色素細胞ですが、睡眠不足や乱れた食生活、紫外線などはメラニン色素細胞にダメージを与えます。
その結果、白髪になりやすくなるのです。
睡眠はしっかりと
メラニン色素細胞が生まれ変わるのは睡眠中。
そのため睡眠時間が少ないと白髪ができやすくなります。
理想の睡眠時間は7時間以上といわれますが、時間だけでなく睡眠の質を上げることも大切です。
寝る前にスマホを見るのは止める、快適な眠りのために最適な温度(夏は26~28℃、冬は16~21℃)・湿度(通年50%前後)にするなどの工夫を。
ストレスを発散!
ストレスは私たちの髪の毛にも悪影響を及ぼします。
ストレスは自律神経の乱れの原因になり、黒髪を作る「メラノサイト」の働きを鈍くさせて、白髪の原因になるのです。
運動で心身ともにスッキリしたり、アロマテラピーなどの癒しでリラックスしたり、趣味に思い切り打ち込んだりして、ストレスを解消していきましょう。
白髪とストレスの関係については、「白髪最大の原因はストレス!? 髪とストレスの深~い関係と改善法」でも詳しくご紹介しています。
頭皮ケアも忘れずに
頭皮の血行が悪くなると、メラニン色素を作る「メラノサイト」という色素細胞に栄養が届きにくくなり、白髪の原因に。
両手の10本の指を使って頭全体を優しくもみほぐし、頭皮の血行をアップさせましょう。
手でマッサージは面倒…という方は、ヘアブラシでブラッシングしてもOK。
まず毛先のもつれをほどいてから、頭全体を上から下、前から後ろ、下から上など、様々な角度からブラッシングしてください。
注意したいのは、髪が濡れた状態ではやらないこと。
水分を含んだ状態でブラッシングすると、地肌や髪を傷つけて逆効果になってしまうので、気をつけてください。
食生活を見直す
バランスよくいろいろな食材を食べることを基本に、メラニン色素の元になる「チロシン」や、メラニン色素を作る「メラノサイト」の働きを活発にする「ビタミンB12」などを含む食材を意識して取りましょう。
チロシンはチーズやナッツ類、大豆食品、鶏肉などに多く含まれます。
またビタミンB12が豊富に含まれているのは牛・鶏・豚などのレバー、貝類、納豆などです。
白髪ケアシャンプーを使う
メラニンの生成に働きかける成分のヘマチン、メリタンなどが配合されたシャンプーを使うのもおすすめです。
例えば「KAMIKA」の黒髪クリームシャンプー。
泡立たないクリームシャンプーで、頭皮と髪の摩擦を軽減しながら頭皮をしっかりケアできます。
白髪予防に効果的と言われるヘマチン、メリタン配合。
髪のパサつきや傷みもしっかりケア。
汚れや臭いはすっきり落とし、健康的な髪への成長サイクルをサポートします。
オールインワンなのでこれ1本でケアができます。
手軽に白髪対策をしたいなら
白髪をできるだけ増やさないための食生活や生活習慣、ケア方法をいくつかご紹介しました。
しかし仕事や家事・育児などで忙しい中、なかなか実行、継続できないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時に手軽に利用できるのがサプリメントです。
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1日3粒を目安に飲むことで、健康的な髪を育むためのケアができるので、忙しい方でもつづけられそうですね。
白髪染めをいつからするか?そのタイミングに「絶対」はなく、人それぞれです。
白髪が数本でまだそれほど目立たないなら、ファッションカラーを使いながら増やさないための対策をして、できるだけ白髪染めに頼らないのも美髪を目指すための1つの選択肢かもしれません。