白髪染めでアレルギーが出た…そんなあなたが今するべき対処法はコレ!
白髪に悩む人にとって、すぐに白髪が目立たなくなる白髪染めは欠かせないケア法ですよね。
でも、なかにはアレルギーで白髪染めができない人もいます。
染めた後に少しでもかゆくなったり、頭皮が赤くなったりした経験がある人は要注意!
今回は、白髪染めでアレルギーが出た場合の対処法と、体に安心安全な白髪ケア法についてご紹介します。
目次
- 白髪染めをしたら、かゆみや赤みが出た…それってアレルギーかも!
- 白髪染めのアレルギーの多くは「酸化染料:ジアミン」が原因!
- 白髪染めをするときは「パッチテスト」が鉄則!
- 白髪染めでアレルギーが起きた場合の対処法3つ
- 白髪染めでアレルギーが出る前にパッチテストを!
白髪染めをしたら、かゆみや赤みが出た…それってアレルギーかも!
白髪染めをしていて、なんだか頭皮がピリピリと痛かったり、かゆくなったりした経験はありませんか?
ある皮膚科のデータによると、白髪染めを含むカラーリングをしたことがある人のうち約1割は、何かしらの違和感や障害を経験しているそうです。
白髪染めでこんな症状が出たら要注意!
具体的には、白髪染めをして次のような症状が出る可能性があります。
・ピリピリ、チクチクした刺激を感じる
・かゆみ
・赤み
・発疹
・腫れ
・水ぶくれ
・頭皮から液がにじみ出る
・頭痛
・発熱 など
染めているときだけ感じるケースもあれば、翌日以降も症状が続くケースもあります。
詳しいアレルギーの種類は後ほどご説明しますが、少しでもいつもと違う症状が出た場合は「ちょっとかゆいな…」と見過ごすのではなく、アレルギーかもしれないと注意しましょう。
ちなみに、「白髪染めでは経験がないけど、過去にカラーリングしたときに異変を感じたことがある」という人もいるかもしれませんが、白髪染めもカラーリングも仕組みは同じ。
そのため、今回は主に「白髪染め」のケースでご説明しますが、カラーリングの場合も同様だと思ってくださいね。
白髪染め以外にもアレルギーの可能性あり
ヘアマニュキアやカラートリートメントは、髪や頭皮を傷めることなく白髪が目立たなくなるということで、近年人気が高まっているアイテムです。
しかし、実はこれらに含まれている成分にもアレルギーを引き起こす可能性があります。
タール色素(酸性染料)
ヘアマニュキアやカラートリートメントで特にアレルギーを引き起こす可能性がある成分は、タール色素という酸性染料です。
タール色素は、主にリップやアイシャドウなどの着色料としても使用されています。
発がん性が認められており、皮膚につくと取れにくい染料のため、使用時は注意してください。
万一、染料が頭皮についてしまった場合は、ぬるま湯を頭皮部分になじませ、指の腹を使って優しくマッサージしながら乳液させて落とす方法がおすすめです。
また、東京都健康安全研究センターの論文によると、タール色素以外にも、HC染料(HC青2など)や塩基性染料(塩基性青99など)は、ジアミンと同等以上のアレルギーを引き起こす可能性があると指摘されています。
参考文献:東京都健康安全研究センター「毛髪用化粧品に配合される新規染毛用色素の分析法」(2005年)
白髪染めのアレルギーの多くは「酸化染料:ジアミン」が原因!
花粉症とかアトピーならよく聞く話だけど、どうして白髪染めでアレルギーになるの?と疑問に思う人もいるでしょう。
これには、白髪染めに含まれている成分に大きな関係があります。
実は白髪染めには、「ジアミン(正式名称:パラフェニレンジアミン)系」と呼ばれる酸化染料が含まれていて、アレルギーの大きな原因とされています。
一般的な白髪染めは、酸化染料とアルカリ剤を主成分とする1剤、過酸化水素を主成分とする2剤の2種類の薬剤を混ぜて髪を染めていきます。
髪に薬剤を塗布すると、アルカリ剤が髪を保護しているキューティクルを無理やり剥がし、そこから酸化染料が髪の内部に浸透。
さらに、1剤と2剤を混ぜることで発生する酵素がメラニン色素を分解して髪を脱色し、染めた色を定着させていく仕組みです。
驚くべきことに、白髪染めをした人だけでなく、常に髪染めの薬剤に触れている美容師さんの間でも、ジアミンアレルギーを発症している人はとても多いとのこと!
ジアミン系の成分を禁止している国も多いのですが、日本ではいまだ許可されています。
ただし、厚生労働省も毛染めによる皮膚障害に警鐘を鳴らしており、やはり見過ごせない問題のようです。
ジアミンアレルギーは、一度発症したら以後ずっとアレルギー症状が出る
ジアミンアレルギーは、一度症状がおこったら、その後時間を空けたとしても症状が出ます。
いったん獲得したアレルギーは終生記憶され,微量の抗原が接触しても皮疹の再燃をきたす.
そのため、過去に一度でもかゆみやかぶれなどを経験したことがある人は、今後の白髪染めやヘアカラーは一切避けましょう。
政府広報オンラインにも、「一度でも、かぶれやかゆみを経験したことがある方は、絶対にヘアカラーを使用しないでください。
美容院で使われるヘアカラーも含め、一切ヘアカラーは使用できません」と記載されています。
白髪染めを使い続けると、重いアレルギー症状が出ることも!
かぶれが軽いからといって白髪染めを続けると、より深刻なアレルギー症状が出ることがあります。
また、皮膚の症状だけでなく、息切れや咳、動悸、めまい、血圧低下などの重篤な症状(アナフィラキシー:短時間で生じる激しいアレルギー反応)を引き起こすことも。
これまで問題なかった人も、急にアレルギー症状が出ることがある
ジアミンアレルギーは、はじめて白髪染めを使った人がなることもあれば、これまでまったく問題なかった人が、いつもと同じ白髪染めを使って染めたときに突然発症することもあります。
これは花粉症などと似ていて、その人にとっての許容量を超えてしまうと、アレルギー症状が出てくるためです。
少しずつ体内のコップにジアミンの成分が溜まっていき、そこから溢れてしまったときに発症する、というとイメージしやすいでしょうか。
そのため、これまで白髪染めをしても大丈夫だった人でも、次に染めたときになんらかの皮膚障害が起こる可能性があるということです。
ただし、場合によってはアレルギーではない可能性も
白髪染めをして異変が起こった場合、アレルギーの可能性が疑われますが、じつはすべてがアレルギーというわけではありません。
大きくわけて次の3種類のどれかということになります。
症状が出るタイミング | 主な症状 | |
---|---|---|
アレルギー性接触皮膚炎 (アレルギー性かぶれ) |
染毛半日~数日後 | かゆみ→はれ・赤み・ブツブツ |
刺激性接触皮膚炎 (非アレルギー性かぶれ) |
染毛中~染毛直後 | はれ・赤み・ブツブツ・痛み |
感覚刺激 | 染毛中のみ | かゆみ・痛み・ピリピリ感 |
アレルギー性接触皮膚炎(アレルギー性のかぶれ)
ひとつめは、今回取り上げているジアミンなどによる「アレルギー性のかぶれ」です。
特徴としては、白髪染めをして半日くらい経ってから異変を感じ、だんだんとその症状がひどくなっていきます。
多くの場合は、はじめにかゆみが出てきて、その後はれや赤み、ブツブツなどの皮膚炎症状が出はじめるようです。
白髪染めをしてから48時間後に症状のピークを迎えます。
少しかゆみが出る程度という場合も少なくないですが、そのまま白髪染めを繰り返すことで、だんだんと症状がひどくなることがあります。
反対に、いきなり重いアレルギー症状が出る人もいます。
白髪染めをして半日後くらいからなにか異変を感じたら、すぐに皮膚科を受診しましょう。
なお、低年齢の頃からカラーリングを繰り返してきた人は、ジアミンとの接触回数が多いため、アレルギーになるリスクが高くなる可能性があると言われています。
若い頃から繰り返し髪を染めてきた人は、少し注意が必要かもしれませんね。
刺激性接触皮膚炎(非アレルギーのかぶれ)
ふたつめは、「アレルギーではない刺激性のかぶれ症状」です。
白髪染めをしている最中から終わった直後に症状が出てくることが特徴で、敏感肌の人や皮膚のバリア機能が低下している人、免疫力が下がっている人に起こることが多いです。
アレルギー性のかぶれと症状がよく似ているため、素人目ではどちらか判断できません。
すぐに皮膚科を受診し、アレルギーではないと診断された場合は、再び白髪染めを使うことが可能ですが、それまでは使用を避けたほうが安心です。
感覚刺激
もうひとつ、染毛中だけかゆみや痛み、ヒリヒリ感などを感じることがあります。
これは感覚刺激と言って、白髪染めを塗った部分のみに感じる違和感で、洗い流せば症状はおさまります。
よって、このケースはアレルギーではありません。
以降も、白髪染めをすることは可能です。
白髪染めをするときは「パッチテスト」が鉄則!
白髪染めをしていて何か異変を感じても、自分がアレルギーなのかそうでない感覚刺激なのかは、判断が難しいもの。
そこで、面倒でも染める前には必ずパッチテストを行いましょう。
パッチテスト(皮膚アレルギーテスト)のやり方
パッチテストとは、これから使う白髪染めでかぶれなどの症状が出ないかを、あらかじめテストすることです。
これまで大丈夫でも、突然アレルギーが出ることがあるので、白髪染めをする際は毎回パッチテストをしましょう。
用意するもの:白髪染め(1剤・2剤)、綿棒、小皿
1. 購入した白髪染めに入っている1剤と2剤を少量ずつ小皿に出し、綿棒を使って説明書通りの割合で混ぜる
2. 腕の内側に、混ぜ合わせた薬剤を薄く伸ばして塗る(10円玉くらいの大きさが目安)
3. 30分後、塗った箇所の様子を確認する。30分経っても乾いていない場合は、コットンやティッシュなどで軽く拭き取る
4. そのまま48時間様子を見る。絆創膏などで覆わないように注意する。
5. できれば入浴は避け、どうしてもの場合はシャワーのみにして、塗った箇所は濡らさないようにする
30分後と48時間後の2回観察し、何も異変がなければ白髪染めをしてもOK。
もしも、かゆみや赤みが出たり刺激を感じたりした場合は、48時間経過していない段階でもただちに洗い流して、白髪染めは中止してください。
そして、医療機関で治療を受けるようにしてください。
少し手順が面倒に感じるかもしれませんが、パッチテストは身を守るための重要なステップです。
必ず行うようにしましょう。
白髪染めでアレルギーが起きた場合の対処法3つ
白髪染めをしていてアレルギー症状が出てしまった人でも、白髪をなんとかしたいという想いがありますよね。
かゆみなどを我慢して白髪染めを使い続けることがもっともNGです。
まずは、医療機関でしっかり診てもらうことが先決。
そのうえで、次の3つの白髪染め以外の対処法を試してみてください。
対処法1:ジアミンフリーの白髪染めを探す
アレルギーが出てしまった人は、ジアミンが使われていない白髪染めを探してみましょう。
大きくわけて、次の3種類があります。
ヘナ
「ヘナ」とは、インドや北アフリカの乾燥した地域に自生するミソハギ科の植物の葉を乾燥させて、粉末にしたもの。
日本では「指甲花(シコウカ)」という名でも知られています。
自然派指向の人に好まれており、髪や頭皮へのダメージが少ないこと、トリートメント効果もあることなどが人気のヒミツ。
ただし、ヘナなら誰でも安心に使えるかというと、そうでもありません。
100%のヘナであれば、かぶれたりすることはほぼありませんが、インディゴなどの植物が配合されている場合は、その植物にアレルギーが出ることもあるのです。
天然なので安心というイメージが強いですが、ヘナであってもパッチテストは必ず行うようにしましょう。
ヘナについてもっと知りたい人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
▶「ヘナ」で白髪染めって本当にいいの?ヘナ染めのメリット/デメリット
ヘアマニキュア
キューティクルを剥がして染料を髪の内部に浸透させる白髪染めに対して、ヘアマニキュアは髪の表面に色をつけていくものです。
脱色しないので髪や頭皮へのダメージが少ない点が特徴です。
ただし、持ちは1ヶ月未満と染めた場合に比べて短く、定期的なケアが必要になります。
カラートリートメント
お風呂で簡単に染めることができるカラートリートメントも、アレルギーで白髪染めができない人におすすめのケア。
髪に負担をかけることなく、使い続けるほどに少しずつ髪色が定着していきます。
・スカルプD ヘアカラートリートメント
11種類の天然由来成分やコラーゲンなどを配合しており、髪をいたわりながら深い色に染めていくことができるヘアカラートリートメント。
週に1~2回、入浴時に10分程度と、手間なく髪色を変えていくことができます。
オーガニックオイルも配合されているので、染めるたびにしっとりとツヤがアップします。
ナチュラルブラック、ダークブラウン、マロンブラウン、ローズブラウンの全4色展開。
【内容量】200g
【価格】2,852円(税込)
・KAMIKA白髪染めカラートリートメント
白髪とダメージヘア、両方のケアができるカラートリートメント。
髪が傷んだ部分に発色し、髪の表面を綺麗に染めていきます。
ヘマチンやメリタンといった白髪ケアに良いとされる成分のほか、植物や海藻などの美容成分が、傷んだ髪をしっかり補修。
さらに、「γ-ドコサラクトン」というヘアケア成分がドライヤーの熱に反応し、キューティクルの表面を整えてくれます。
低刺激で、なおかつ髪の良い成分がたっぷり含まれているから、白髪を目立たなくしながら、美髪に近づけます。
ローズブラウンとアッシュブラウンの2色展開。
【内容量】200g
【価格】3,980円(税抜)
対処法2: 白髪ケア用のシャンプーを使う
普段使っているシャンプーを白髪ケア専用のものに替えることも、おすすめです。
頭皮環境を正常に整え、さらには髪に良い成分が含まれているので、手軽に白髪ケアができます。
・KAMIKA(カミカ)
濃密なクリームで汚れをしっかり洗い流してくれる、最近話題のクリームシャンプー。
ヘマチン、メリタンという白髪ケアができるWの成分が配合されています。
また、市販されているシャンプーの多くに使われている合成界面活性剤は使っておらず、植物エキスなど安心安全な成分のみを配合しているので、髪や頭皮にやさしい点が特徴。
これ一本で、シャンプー・コンディショナー・トリートメント・白髪ケア・頭皮クレンジングという5役を担ってくれるのもうれしいポイントです。
【内容量】400g
【価格】定価:5,800円(税抜)⇒ 定期便の場合、初回限定1,980円(税抜)
・haru
髪や頭皮にやさしい、100%天然由来のシャンプー。
ソープナッツエキスが古い角質をやわらかくし、ヤシ由来の洗浄成分が頭皮の汚れをすっきりと洗い流してくれます。
また、髪の主成分であるアミノ酸も配合、髪をダメージから守りながら頭皮環境を整え、ハリやコシのある美しい髪へと導きます。
白髪や髪のボリュームが気になる人におすすめ。
【内容量】400ml
【価格】3,600円(税抜)
対処法3: 白髪ケアサプリメントを飲む
直接髪を染めるわけではないですが、体の内側から白髪ケアができるサプリメントもぜひうまく利用しましょう。
髪に良い栄養分を効率よく摂取できます。
ただし、すぐに効果が出るわけではなく、ある程度の期間飲み続けることが大切。
ほかの白髪ケアと並行して取り入れるといいかもしれませんね。
・黒ふわり
美容成分L-チロシンやL-システンなどを配合していて、ツヤがない、髪がぺしゃんこ、ボリュームがなくて寂しいといった悩みを持つ人に人気のサプリメント。
和漢成分や亜鉛・ビオチンなどの栄養分が詰まっていて、内側から髪を豊かにしてくれます。
また、世界三大美女のひとり・楊貴妃も飲んでいたというアキョウが含まれている点も特徴です。
1日4粒が摂取目安。
【内容量】120粒(約30日分)
【価格】1,834円(税抜)
L-リジン、ビオチン、パントテン酸、亜鉛、黒ごまなど、髪に良い成分がぎゅっと詰め込まれた、高品質サプリメント。
現役の美容内科医が成分を監修しているから、その効果や質は折り紙付きです。
こだわり抜いた成分を適切なバランスで配合、モンドセレクション金賞も受賞しています。
累計85万本以上もの販売実績があり、白髪サプリのパイオニア的商品。
じつに84%の人が「満足」と回答している点も信頼度が高そうです。
一日3粒が目安。
【内容量】270粒(約3ヶ月分)
【価格】5,980円(税抜)
白髪染めでアレルギーが出る前にパッチテストを!
極端に恐れる必要はないですが、白髪染めによってアレルギー症状が出たという人が少なくないのも事実。
パッチテストは必須、少しでも異変を感じたらすぐに医療機関を受診し、そのうえで今回ご紹介した別の白髪ケアに切り替えることをおすすめします。
安心安全をモットーに、白髪ケアに励みましょう!