ナイアシンは白髪に良い?どんな食べ物に含まれている?効果的な取り方は?
白髪に関することを調べていると、時々目にするのが「ナイアシン」という言葉。
今回は、このナイアシンが白髪に良いと言われている理由やナイアシンが含まれている食べ物、効果的な取り方をご紹介します。
目次
- ナイアシンが白髪に良いって本当?
- 白髪は頭皮の血行不良が原因かも?
- ナイアシンが白髪に良い理由は?
- ナイアシンが含まれている食べ物は?
- 効率的な取り方やおすすめレシピ
- ナイアシンだけじゃない!白髪を防ぐ方法は?
- まとめ
ナイアシンが白髪に良いって本当?
ナイアシンは白髪に良いと言われています。
といっても、すでに白くなった白髪を元の黒髪に戻すのではありません。
ナイアシンには血行を促進する効果があるため、頭皮の血流が良くなるという意味で「白髪に良い」とされているのです。
白髪は頭皮の血行不良が原因かも?
白髪になる原因は、加齢やストレス、メラニン不足などさまざまですが、その中のひとつに血行不良があります。
頭皮の血の流れが悪くなると、健康な髪を作るための栄養が行き渡りにくくなり、老廃物も溜まります。
髪に必要な栄養素が十分に行き渡らないために、抜け毛や薄毛、白髪の原因にもなります。
白髪の原因やメカニズムをさらに詳しく知りたい方はこちら
▶白髪の原因は?カギを握るのは「メラニン」毛髪診断士が解説!
ナイアシンが白髪に良い理由は?
白髪に良いと言われるナイアシン。
ナイアシンとは何か、どんな働きをしているのかをご紹介していきます。
ナイアシンとは
ナイアシンはビタミンB群の一種で、体内に最も多く存在するビタミンです。
ビタミンB3とも呼ばれています。
水に溶ける性質を持つ水溶性ビタミンのひとつで、ニコチン酸とニコチンアミドの総称でもあります。
ナイアシンは、食品などに含まれているだけではなく、体内でトリプトファンという必須アミノ酸からも合成することができます。
ナイアシンの働き
血行を促進する
ナイアシンには血流を良くする働きがあるため、血流の流れを良くすることで黒髪の基を作る色素幹細胞の働きを手助けすることができます。
また、白髪だけではなく冷えや肩こり、頭痛にも効果が期待できます。
細胞の生まれ変わりをサポート
ナイアシンは体内で化学変化をしてNAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)に変わります。
さらに別の物質と結びつきNADP(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチドリン酸)へと変化します。
NADPは細胞の生まれ変わりをサポートする働きがあるため、メラニンを生成する色素幹細胞も活性化してくれます。
二日酔いの防止にも
お酒に含まれるアルコール成分は腸で吸収され、血液によって肝臓に運ばれます。
肝臓でアルコールを分解する時にアシストするのがナイアシンです。
ナイアシン自体がアルコール分を分解するのではありませんが、他の酵素がアルコール分解をする時に補助する役割を持っています。
そのため、ナイアシンが不足すると分解が十分に行われず、二日酔いや悪酔いの原因になってしまうのです。
ナイアシンが不足すると
体内に最も多く存在するビタミンであるナイアシンですが、不足すると体に不調をきたします。
有名なのは「ペラグラ」と呼ばれる慢性消耗性障害で、重度のナイアシン欠乏症のことを指します。
他には、
・うつ
・幻覚症状
・イライラ
・不安精神障害
・口内炎
・皮膚炎
・舌炎
・胃腸障害
・下痢
などの症状が起きることがあります。
ナイアシンが含まれている食べ物は?
ナイアシンは食べ物にも含まれています。
熱に強いため調理しても栄養素が失われることはありません。
ただし、ナイアシンは水に溶けやすいビタミンなので、食品を洗ったりゆでたりする際には注意が必要です。
・かつおぶし
・さば
・たらこ
・まぐろ
・レバー
・鶏肉
・きのこ類(まいたけやしいたけ、しめじなど)
・緑黄色野菜(かぼちゃ、アスパラガス、グリンピースなど)
・小麦胚芽
・豆類
また、量は多くありませんが果物にもナイアシンが含まれています。
ナイアシンを含んだ食材はたくさんあるので、バランスのとれた食生活をしていれば自然に摂取できそうです。
効率的な取り方やおすすめレシピ
ナイアシンは日常の食生活で問題なく摂取できる成分ですが、より効率的に取りたい方向けのレシピを紹介します。
カツオのたたきのサラダ
グリーンリーフやレタスなどお好みの野菜の上にカットしたカツオのたたきを乗せてお好みのドレッシングでどうぞ。
ナイアシンが含まれている赤ピーマンや黄ピーマンを添えると、彩りもよくなります。
きのこのガーリックソテー
出典:ソラレピ
きのこ類にはナイアシンが豊富に含まれているので、マッシュルームやしいたけ、エリンギやしめじなどいろいろなきのこをミックスして炒めてみましょう。
ナイアシンは熱に強いので加熱で成分が失われることはありません。
スモークレバーのカルパッチョ
豚レバーにもナイアシンは含まれています。
スライスしたスモークレバーにオリーブオイルをかけるだけで簡単にカルパッチョが作れます。
ビタミンB2を多く含むチーズも一緒にとるとよりバランスがよくなります。
ナイアシンは水に溶けやすいので、長時間液体につけるマリネには不向きです。
ナイアシンは多くの食品に含まれているため、意識をしなくても日常的に摂取することができます。
また、摂取しすぎても体調を崩すことがあるので注意が必要です。
厚生労働省が発表した平成29年国民健康・栄養調査 第1部によると、日本人は1日平均、ナイアシン 14.4mgを摂取しています。
性別や年齢によって細かな差がある上にナイアシンは体内で生成できるので一概には言えませんが、ある程度の目安にはなるでしょう。
参考文献:厚生労働省「第 1 部 栄養素等摂取状況調査の結果」(2017年)
ナイアシンだけじゃない!白髪を防ぐ方法は?
「ナイアシンを摂取したからもう大丈夫」と言えないのが白髪のつらいところ。
ナイアシンをより活かすための白髪の予防策をご紹介します。
頭皮マッサージをする
ナイアシンには血行を良くする効果があると言われています。
髪の生えてくる頭皮は指先などと同じ毛細血管が流れています。
しかも、指先と違って自分の意思で動かせないのがネックです。
ナイアシンの動きを助けるためにも、頭皮マッサージをして血流がより流れやすくなるようにしてみましょう。
バランスのとれた食事を心がける
髪が必要とする栄養素はナイアシンだけではありません。
ビタミンやミネラル、パントテン酸などさまざまな栄養素が豊かな髪を作り上げています。
バランスのとれた食事をすることで、ナイアシン以外の栄養素も摂取していきましょう。
ストレスをためない
いくら頭皮マッサージをしてバランスのとれた食事をしていても、ストレスが溜まっていては髪によくありません。
趣味に打ち込んだり、運動をしたりするなど自分がリフレッシュできる時間を持ちましょう。
まとめ
血行を良くする働きを持つナイアシン。
頭皮の血の流れを促すことで、白髪の予防にも役立ちます。
食材だけではなく、体内で生成することもできます。
さまざまな食材に含まれているので、バランスよく摂取していきましょう。